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2013年9月

2013年 中日本新人王×西日本新人王 対抗戦 後半戦

新人王の後半戦です。

第六試合 Sフェザー級5回戦

○藤本翔平(中日)7勝7KO2敗3分  1RTKO

   ×大里拳(大鵬)4勝3KO1敗

この試合はここ3試合連続KO勝ちで波に乗る大里選手に、藤本選手がどこまで粘ることができるか、というのが私の戦前の予想でした。そして、この試合が今日1番の好カード。KO決着の期待を大きく胸に抱きワクワクしながら試合観戦に入りました。開始早々、スピーディな左右のパンチを自信満々に繰り出す大里選手。藤本選手の顔面にワンツーを容赦なく打ち込みます。さすがに前評判通りだな、コンビネーションも手数も申し分なく、これは良い試合になりそうだと思って見ていた瞬間、藤本選手の右カウンターが鮮やかに大里選手の顔面にヒットして、大里選手がダウン。藤本選手はパンチさえ当たれば倒せると、大里選手のように手数はありませんが、そういう意味の自信を感じさせる一発でした。大里選手がほんの一瞬、立ち止ったタイミングを見事に見逃しませんでした。絶妙のタイミング。これ以上ない逆転カウンターパンチでした。大里選手は起き上がりましたが、明らかにダメージが強く、足がフラフラでした。すかさず左右のフックで攻撃したところ、レフェリーがわって入り、藤本選手の1R2分17秒TKO勝利となりました。このカウンターはかなり驚異&脅威で、中日本の選手の中では全日本まで期待したい一押しの選手と思います。

第七試合  ライト級5回戦

○青木クリスチャーノ(駿河)7勝4KO2敗1分  1RTKO

      ×山田雄史(ハラダ)4勝1KO3敗

この試合も開始早々、両者が同じ距離で打ち合いに応じ始めた矢先、青木選手のアッパーカットが見事に山田選手の顎にヒットし、ダウン。立ち上がったものの、狙い澄ましたように青木選手が同じアッパーカットを山田選手に打ち込み、そのままTKO。山田選手はタンカーで運ばれて行きました。それにしても、それほど力強いアッパーには見受けられませんでしたが、これが重量級というものでしょうか。それとも、山田選手がアッパーを顎にもらったことがなく、効いてしまったのか・・・アッパーが全く眼中になかったということは言えると思います。予想外と言いますか、意外とあっけない試合でした。

第八試合 Sライト級5回戦

○ジャンボ織田信長本屋ペタジーニ(六島)7勝6KO1敗 3RTKO

 

  ×暮林達雄(三津山)4勝2KO1敗

この試合は、スピードを生かした出入りの良さで1Rからペースを握った暮林選手。手数の多さとスピードでJOP選手(長いので本人のトランクスの略文字を使わせて頂きます)に攻め込みます。JOP選手は、立ち上がり左ジャブを出すだけで、なかなか手数がありませんでした。しかし、2Rに入るとJOP選手は右クロスでダウンを奪います。手数が少ないのですが、左ジャブで常に距離を計っている様子ですね。ぴったり合わない限り、手を出さないという省エネな戦い方のようでした。しかし、とても威力がありますので、何とか2Rを凌いだ暮林選手ですが、劣勢は免れません。3Rにはその距離を計る左ジャブからの右ストレートを強烈に決めて、JOP選手のTKO勝ちとなりました。体が大きく、パンチ力もありますので、手数が少なくても、相手にとってはやりずらい選手だと思います。

第9試合  ウェルター級5回戦

○田岡大(タキザワ)6勝3KO 判定

    ×美柑英男(渥美)5勝1KO5敗1分

新人王対抗戦最終試合ですが、この試合もサウスポースタイルの田岡選手が、右スタイルの美柑選手を寄せ付けず、判定勝ちを収めた試合でした。今回の対抗戦では、いずれもサウスポーの選手が、右選手に距離をたれせず、パンチをことごとくかわして、自分のパンチを当てるといった流れが続いていましたが、最終戦も同じような展開でした。大ぶりで迫力ある右フックを当てようとする美柑選手のパンチを見限り、左ストレートを軽く顔面にヒットさせる田岡選手。やがてラウンドが進むに連れて、右フックや左ボディー、アッパーなどを効果的にヒットさせ、49-46、49-46、50-47の危なげない試合で田岡選手の判定勝ちとなりました。

今年もフレッシュな選手同志の対抗戦。大いに楽しませて頂きました。この日のために、厳しい練習と減量で臨んだ選手の皆さん、お疲れ様でした。いずれも良い試合をありがとうございました。

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2013年 中日本新人王×西日本新人王 対抗戦 前半戦

2013.9.22 名古屋国際会議場で行われました中日本新人王×西日本新人王の対抗戦を観戦して、先程帰宅したところです。

KO決着がたくさんあって、試合はかなり盛り上がりました。今年はアウトボクシング的なかわす選手より、相手に向かって行く選手が多かったために、KOが多かったような気がします。

観ている側には見応えがあって、とても良かったです。

さて、記憶が新しい内に観戦記を書いてみたいと思います。

結果と一言コメントです。尚、戦績は試合後のものです。

第一試合 ミニマム級4回戦

○清水健太(渥美)6勝3KO3敗1分け 1RKO  

           ×横江健太(駿河男児)2勝1KO6敗1分

試合開始早々、両者手を出し打ち合いになりましたが、その瞬間、清水選手の左フックが横江選手の顔面にヒットし、そのまま10カウント。清水選手の1R28秒KO勝ちとなりました。冷静に的確にパンチを打ち込んだ清水選手の勝利でしたが、あまりにも短い時間でしたので、どちらもどのような選手なのか良く把握できないままに試合が終わった感じした。しかし、軽量級にあって、見事な1RKOでした。

第二試合  フライ級4回戦

○ユキヤ英(カシミ)4勝1敗1分  判定  

              ×大森惇平(ウォズ)3勝3KO3敗

リーチを生かした左ジャブで先制攻撃をしかけるユキヤ選手。威力もあってなかなか有効でした。が、徐々にジャブが少なくなってきたところ、左右のフックで対抗する大森選手。ジャブで距離をとられて不利な試合展開を、接近戦にもちこんで打開しようといったところでしょう。ところが意外にも接近戦で放つユキヤ選手のアッパーが何発もまともにヒットします。ユキヤ選手は長いジャブで距離をとって闘えばもう少し自分のペースで試合運びができたように見受けられましたが、意外に接近戦のアッパーが得意なのかも知れません。結果は、40-37、39-36で二人がユキヤ英選手、38-39一人が大森選手で、ユキヤ選手の判定勝ちとなりました。

第三試合  バンタム級5回戦

○池水達也(大阪帝拳)6勝2KO  判定 

            ×安藤光(西遠)5勝3KO4敗1分

この試合は新人戦にしては両者、技術的なレベルが高く、初回から実に見ごたえのある試合となりました。安藤選手は綺麗なでシャープな右ストレートが得意のようで、開始早々、池水選手にクリーンヒットがありました。しかし、池水選手のスピードも相当なもので、特に左フックの速さに目を見張るものがあります。新人レベルではトップクラスのスピードではないでしょうか。時々放つ右のオーバークロスも有効です。この試合に見ごたえがあったのは、安藤選手も池水選手もしっかりした姿勢からパンチを打っていて、基礎ができていたからだと思います。両者とも実に見事でした。そんな中、若干、手数とスピード、有効打に差がありました。また、コンビネーションが多彩な分、池水選手に分があったと思います。ジャッジは48-47、49-47、49-46で3人とも池水選手でした。しかし、見ていてとても満足の行く試合でした。

第四試合 Sバンタム級 5回戦

○見高文太(大阪帝拳)4勝2分  判定 

           ×森泉正巳(鈴鹿ニイミ)5勝4KO1敗1分

ブンブン力任せにパンチ振り回す森泉選手でしたが、どうも見高選手とは相性が悪かったように思います。パンチに威力はありましたが、いかんせん見高選手に全然届きません。反対に見高選手は、左ストレートが上手ですね、ワンツーからもカウンターからも決まっていました。時々森泉選手の動きが止まり、効いているパンチも何発か入ったと思います。3R以降も見高選手の右フックや左右のカウンターなどが的確で、終わってみれば判定で見高選手が危なげなく勝利しました。森泉選手は時折パンチをヒットさせたものの、連打に持ち込めず、見ている印象からすれば元々サウスポーが苦手のような印象です。ジャッジは、48-47、49-47、50-46の3-0で、見高選手の勝ちでした。 

第五試合  フェザー級5回戦

○河村真吾(堺東ミツキ)6勝2KO1敗  判定

        ×水野孝亮(緑)5勝2KO4敗1分

この試合も、前の試合同様、サウスポーの河村選手が上手に距離をとり、右オーソドックスの水野選手に何もさせず逃げ切った試合でした。何よりも、河村選手は水野選手の左リードジャブを、ほとんどすべて自分の右で相打ちさせたりパーリングしたりして、全く距離を取らせませんでした。これが勝因だったと思います。距離を詰められず、水野選手が業を煮やして強引にふところに入り込むと、すかさず河村選手がショートな左右のパンチを繰り出します。かと思えば、自分からも素早いワンツーを決めるあたり、パンチ力に欠けるものの、なかなかテクニカルな選手だと思いました。結果は、50-46が二人、残りの一人が49-47、の3-0で河村選手の判定勝ちでした。

ここまで今日の試合を思い出しながら書いてみましたが、意外に長くなりましたので、後半戦は分けてアップしたいと思います。

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2013.9.11 WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ チャンピオン井岡一翔 × 同級5位クワンタイ・シスモーゼン

今日の井岡選手も見ごたえがありました。

相手も40戦以上の試合をこなしている中、負けと引き分けがたったの1つづつという実績のある元世界チャンピオン。実際、井岡選手に何発か良い右のストレートパンチを入れていて、一瞬も目が離せないような緊張感がありました。世界戦なんだから、挑戦者もこうでなくっちゃ、というものです(笑)。

序盤は、井岡選手が何回かまともに相手のパンチを受けて、少々驚きました。チャンピオンのそんな場面を観るのは初めてでしたので。

しかし、打たれれば強気に打ち返すあたりはさずがだなと思いました。が、今までにないほど、パンチをもらっていましたので、一抹の不安が残ったことも事実です。

それだけ相手の選手も高いテクニックをもっていたということでしょうか。

ただ、それを加味したとしても、この試合、井岡選手は今までに12戦しか試合をしていないとは思えないくらいの風格がありました。どちらがベテランかと思う程、試合の主導権を井岡選手が握っていました。元世界王者の内藤大助氏も解説で言っていましたが、仕掛けてKOを狙いに行くと言う意気込みが感じられました。

いつものステップワークを封印して、とにかく強引に自分の距離に持って行く感じでした。離れていても、ひとたび自分の距離に一致したところの瞬間を外さないところにレベルの高さを感じます。

更にパンチがとても的確なのが見ていて素晴らしいと思います。相手も世界ランカーですが、もろともせずパンチを繰り出し、そのほとんどがシャープに当たります。

ジャブ、フック、ワンツー、アッパー、ボディ。どれもスピードと力強さが兼ね備わっていて、出所が分からない。力みが小さいので、パンチの出だし・・・さあ、パンチがくるぞ!と言った部分の出だしが相手の選手に全く見えない様子です。これも井岡選手の強みでしょう。

これでは相手選手も対応ができず、気がついたらいつもパンチを当てられているという感じで、さぞかしやりにくいのではないでしょうか。

またパンチの角度やタイミングが素晴らしいので、力を入れなくても効果的にパンチが効いてKOにつながっていくのだと思います。井岡選手の場合、強烈に目いっぱい力を込めてKOするという感じではありません。あんなに軽く打って倒してしまうという感じです。この試合の前の宮崎選手の方がよほど力を込めてパンチを振り回していると思います。

私の個人的な印象では、今日のボディは、内山選手がパーラ選手をボディ一発でKO勝ちしたものから影響を受けているなと思います。

いずれにしても今日の井岡選手のパンチがスピーディで、切れ切れだったことは間違いありません。

話しを戻しますが、先程言いましたように井岡選手が珍しく顔に何発か被弾しましたが、それでも不思議と心配なく観ていられて、

いやいや、それどころか井岡選手はいずれクワンタイ選手をKOするのでは?と思わせるところがまた凄みです。

強いですね、井岡選手。

もうひとつ、今日、試合を観ていて改めて思ったのですが、井岡選手は本当に相手の動きを良く観ていますね。相手のパンチの動きを良く観ています。相手のパンチをうまくかわして空いた場所を見逃さない。右の顔面が空いたら右の顔面に、左のボディが空いたら左ぼディに。そして、距離感同様、一瞬の間を突くタイミングをつかむのもホント上手だと思いました。

KOパンチもそのようなものじゃなかったでしょうか。

力まず、冷静に、熱くなりすぎず、相手の隙にパンチをシャープに当てこんで行く。徐々にチャンスが回ってきたなと思えば、ギアをアップしてKOを狙いにいく。

こんなことを世界タイトルマッチでこなしてしまうところが、スゴイチャンピオンだと思います。

井岡選手、KO防衛、おめでとうございます。

内山選手、山中選手と並んで、偉大なチャンピオンの道を邁進して欲しいです。

さてさて、こうなるとロマゴンとの一戦が観てみたい気がしますね。

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